
私が育った福井市のお寺では、お盆にオシャラブネ(お精霊舟)という行事があります。これは町の人たちが舟を手作りし、お盆の間里帰りされていたご先祖をお見送りする、というもので、舟にご供物などを積み、沖の方まで引っ張っていき、海上で燃やします。
午後になると次々と完成したお精霊舟が、こうして道路沿いに並んで夕方を待ちます。この手仕事がまず渋い!!

定刻に近づくと岸の近くにはたくさんのギャラリーが集まって、普段はひっそりと過疎化した町も、お盆に家族を連れて帰省するたくさん人たちでにぎわいます。村中みんなが家族みたいな温かい光景です。
ちなみにお精霊舟をお見送りする間は住職の父がお経をあげます。この町は信仰心が厚く、行事には内輪太鼓(マイ太鼓)持参で参加される方がたくさんいらっしゃるので、にぎやかだと言われる日蓮宗の特徴がさらに浮き彫りになります。

出勤前の住職と。この日は毎年浴衣を着て参加する裏住職の私です。ちなみに今年の帯は普通に蝶々結びでうまく見せるスタイルにしています。最近の浴衣ってなんでもアリっぽいし、気負わずにたくさん着たもの勝ちです。和装は勢い、勢い。