ヘアカラーの面白いところが退色。
ヘアカラーは必ず退色するわけで、
発色させた色味がなくなった後は
設定した明度だけ残った状態になります。
したての状態ならではのフレッシュな
色やツヤを楽しむのはもちろんですが、
退色したときの表情も計算されている、
というのが私の好きなカラー技術です。
なのでカラーリングにサロンへ行く、
というよりも技術を埋め込みに行く、
というかんじなカラーオタクです。
一方ホームカラーは染めたての感動が
最大のアピールポイントですので
広告ではよく「あ、カラー変えた?」
みたいなストーリーがあります。あと
「何色?」というのも特徴です。
ところがサロンでするプロのカラーは
次の来店までどのように楽しめるか、
どのように心地よく過ごせるか、という
退色のストーリーを計算するところにも
重点をおくのが大きな違いだと思います。

そういえば、、で申し訳ないですが
私のヘアカラーの根元付近は拡大すると
こんな状態になっています。
根元のところで現在3種類が層になっています。
①左:当時はオレンジ系のカラー
当然今は退色して9レベル(JHCAスケール)状態
②真ん中:ナチュラルカラー(地色)
ロングの領域に突入してから、
全頭カラーをやめて育ててきました。ようやく
層の中に組込めるボリュームになった感じです
③右:ハイライト(ブリーチ)
NYでガッツリ抜いた14-15レベル
ちなみに中には白く抜けた毛もあって、
根元ギリギリだったこともあり、
ガーシラ(白髪)風だったのが難点でした。
今は新生毛がクッションに入って良い感じ。
スーパーロングだと2年以上前の技術履歴も
混在している状態になっていますので、
これよりももっと下の中間から毛先にかけては
明度差がトリドリでもっと面白い層が見れます。

アレンジをしたときも、毛流れに沿って
面の部分も立体的に見せてくれますし、
さりげなく結んだだけでも様になるのは
プロのカラーリングのなせる技ですね。
”ロング”領域に入ると、髪の面積が
純粋に増えているわけなので、”面”が
”退屈”に見えないようにしたいのです。
それぞれの明度レベルで退色した状態に
何をかぶせて、どんな表情を作ろうか、
プロの方とあれこれ作戦会議をするのも
また楽しみのひとつだったりします。